『おねがい☆ツインズ』最終回

クライマックスに裏設定を投入、という奇策に走らず、家族という当初からのテーマに収めきったラストに安堵。途中の副会長のエピソードとか要らない話も幾つかあった気がするが、まあその分でツインズのエピソードをがちがちに描き切るよりは、ぼやかして想像の余地をたっぷり残したことが、余韻を味うためによかったと、評価したい。
メインキャラクターの三人の性格が良かったことも安心して最後まで見続けられた理由の一つだろう。黒田の邪悪なシナリオ(^^)によっていつ彼らに狂気が宿るか、はたまた性格破綻するかと、戦々恐々とした気分にさせられていたのは事実である。
○予想と結果
深衣奈とくっつくという予想は当たったものの、兄妹だったのは樺恋のほうでしたな。うーん、葛藤のない路線を選んだか。ちょっと物足りない。樺恋はためらいなく麻郁を兄と呼んでいるが、どっちが先に生まれたかは分からないんだろうな。先に甘えたほう勝ちというわけか。
○家族
ただ本来、親あっての兄妹なのに、親についてはどうでも良いといった台詞を話させるのは、どうなんだろうね。自分たちを捨てた親への恨みと愛着。「大切なのは今」ではあるが、過去に積み重ね、抱き続けた想いが三人を引き寄せ、結びつけていることもまたとても大切。上記で、想像させる余韻、と表現したが、ここはもう少し丁寧に描いてもよかった気がする。


ともあれ結論としては、足したり引いたりして脳内補完した結果、『おね2』は九郎太的にわりと好きな物語の部類に入りそう、と言っておこう。